そのヘンプ、どこからきたの?モン族の手紡みヘンプがヤバすぎる理由

エシカルな観点からヘンプ布の優位性については、ルーマニアヘンプ編でもおはなししましたが、ルーマニアではかつての手紡績や手織りヘンプではなく、ソ連時代の機械でつくられていましたね。手で紡んだヘンプ布を再現するには一反100万円!くらいになっちゃいます。
技術を保存するのはすばらしいけど、これじゃあ日常で暮らしの中で使いにくいかも。。。。どうしても、手紡みヘンプの服を暮らしの中にとりもどしたい!との思いからスワラジはベトナムの山奥にある、今でもヘンプ衣服を自給している黒モン族の村へ旅に出ました。

ヘンプを着ることで、得られる迷いがない人生とは

ヘンプの産地は日本でも内陸が多いですよね。 
コットンが栽培できないような山の斜面やきびしい気候でもたくましく育つヘンプはベトナムでも日本でも、昔から大切にされてきました。今でも黒モン族にとってヘンプを自給して衣服をつくることは自分たちの大切なアイデンティティです。
文字をもたない、彼らの文化にとって、ヘンプを着ること自分たちが、どこからきてどこへ行くのかを示す明確な答えなんです。私が、訪れた時、村にはトイレもありませんでした。あったかいイメージの東南アジアですが、標高1000m近くあるので、冬はとても寒いんです。そんな厳しい環境の中でも人々の暮らしと意識を結びつけてるものがヘンプです。

・ヘンプ衣服を自給すること
・一年に一度ヘンプ衣服を新調すること
・それをお正月に着ること

昔からの伝統を今でも継続することで、
厳しい環境でも思い悩むことなくまっすぐ生きてる人たちと
モノづくりしながら暮らしてみて、強く感じました。私が村に何度も通い、民家に泊りこんで一緒につくった衣服がこちら↓
ちくちくジェラバコート【琉球藍染】 88000円
うわっ、高っ!とおもうかもなので、買わないでくださいね。笑
労力とかコストとか、あまり考えないでつくりました。どうしても、手紡みヘンプのすばらしさを暮らしの中にとりもどしたい一心で仕立てちゃいました。

キラキラ輝く藍染のヘンプ布に隠されたメッセージとは?

それにしても、これがヘンプかよ?しかもなんでこんなにキラキラさせるの?と思うかもですが、理由は3つ考えられます。

・ミツロウによる防水効果
・限られた資源での美の追求
・独自の技法を継承することによるアイデンティティの確立

山の暮らしは、湿度がハンパ無いですとくに冬は何日も霧に覆われたまま、なんて日々もつづきます。
家のつくりも、隙間だらけで土間からは湿気が上がり放題です。そんな厳しい暮らしの中で快適に暮らせるように、防水の効果もあるミツロウを布に塗ってるんです。

キラキラヘンプがみんなの心を結びつける

このキラキラには
民族のシンボル、しるし、みたいな深い意味があります。
文字をもたないかれらの文化のなかでこのキラキラこそが、黒モン族たる証になるのです。ほかの地域から、ほかの民族から黒モン族のとこにお嫁にきた人は
必ず、このキラキラ技法を習得しなくてはなりません。
これを習得することで自分たちの存在の意義みたいなのをコミュニテイの中で共有することができるんです。

ヘンプ衣服を取り戻す重要性

こうして考えると
衣服の人の暮らしに与えるインパクトってすごいですよね。
私たち日本人もおんなじヘンプ民族として失われたなにかを感じざるを得ません。

大地からの恵の結晶のヘンプ衣服をまとうことで
暮らしの中で使うことが、どんなに人間の生活に深い影響を与えてくれるのか、私は黒モン族とヘンプ製品をつくりながら、深く考えさせられました。

ヘンプミツロウ琉球藍染の道中財布【手績み手織り】 9800円

こちらは日本の昔ながらのお財布デザインをモチーフとキラキラヘンプをあわせてつくったものこんな感じでスワラジ工房は旅から学んだサステイナブルなものづくりを続けてます。

 

 

 

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です