こんにちはヘンプ製品の仕事を17年以上続けてるスワラジです。
厳しい環境でも育てやすく、丈夫で使うほどに柔らぎがでるヘンプは野良着や普段着として使われてきました。
戦後に繊維用のヘンプも規制されてからは、暮らしから遠のく時期がありましたが
近年、エシカルな観点からもヘンプは再び注目されています、そんなヘンプ素材での野良着サルッパカマについて深堀しますね。
サルッパカマ復活へのストーリー
私は東北の村で麻のつむぎ(紡み)を習っていたときに、
サルッパカマに出会い、作り方をおしえていただきました。
朝、田んぼの草取りをして濡れても午後、風通しの良いとこに干しておけば夕方には乾いてる
動きやすく、丈夫な伝統パンツ、サルッパカマは昔ヘンプ素材でつくられていました。
・生地をあますところなく、フルでつかえる設計 ・家庭でも、ちくちくリペアできるシンプルな構造 ・東北地方に近年までのこっていた ・袴なので、紐が2つついてる
そんなサルッパカマはイイところがたくさんあるにも関わらず、今では着てる人を見かけることは少なくなりました。
戦後のヘンプ規制でサルッパカマの危機
廃れてきちゃっと理由として戦後のヘンプ栽培の規制があります。
かつて自分たちの衣服のの自給のため、作られていたヘンプはGHQ統治から栽培が規制され、ヘンプの自給ができなくなり、化学繊維の普及やコットンなどの別の素材に置き換わり、だんだんとサルッパカマ自体も使うひとが減少しました。
ヘンプ衣服を着ることは民族のアイデンティティ
2015年ごろにかけて、ヘンプで衣服を自給する民族のベトナム最奥部の村に旅にいきました。
そこで出会った人々は、山奥の厳しい環境にも関わらず
誇りを持って、輝いて生きていました、ヘンプで服をつくり着ることが自らのアイデンティティに強く影響するのだと、確信する旅でした。
ルーマニアヘンプで復活したサルッパカマ
衣服を作ることは自分達のアイデンティティを取り戻すことだ -ガンジーの思想より
ジーンズなんて履いてる場合じゃない、日本にもこんなにすばらしいパンツがあるのだからとの思いで原産地のハッキリした、日常でつかえる上質なヘンプをもとめて、ルーマニアへ旅に出てサルッパカマに最適な布に出会いました。
伝統のかたちをモチーフに改良したポイント
旅から帰りさっそくサルッパカマのパターン調整。
自分たちのアイデンティティをとりもどし、今の暮らしでもつかいやすいように型紙をつくりました。
ながーい紐がダラダラしないように
ミニマルな設計で、貴重なヘンプを効率よくつかって無駄がでない
サルッパカマですが、ひとつだけデメリットがありました。
サルッパカマ=サル股+袴
そうなんです、袴というだけあって
フツーのズボンと違って、ながーい紐が2つついてるんです
これだとさすがに、外出時のトイレの時とか、邪魔になりますよね。
そこで、スワラジは紐をループ上に1つにまとめてダラダラしないように改良しました。
後染め(ガーメントダイ)できるように
昔からヘンプの野良着は藍で、何度も重ね染めして使われてきました。
縫製した糸もしっかり染まるように、天然素材の生成りコットン糸を使いました。
こんな感じで、昔のイイとこ+今の暮らし
をあわせることで、毎日使える伝統ヘンプパンツができました。
いつも使うモノにかけるコストについて
ルーマニアヘンプのサルッパカマ 28000円
たしかに、ヘンプはリネンと比べても高価です。育てやすいのに、なんで高くなるの?
それは規制が多くて栽培地が限定されてるからです。しかも、法定の繊維から除外されてるので、ヘンプといってリネンだったりコットンが混入してたりすることも多いです。
高いか安いかは個人の判断ですが
頻繁に使うモノにお金をかけるのはコスパがいいです。
ホンモノのヘンプを、自分達の伝統パンツを週2、3日はいたとしたら1年で元がとれます。
現在無料ハギレ配布キャンペーン中なので
ハギレを触ってみたいという方はこちらにご連絡ください→swaraj0527@gmail.com